製造業における志望動機の書き方・答え方|NGな志望動機も解説

製造業における志望動機の書き方・答え方|NGな志望動機も解説

製造業の志望動機にも良い動機とNGな動機があります。志望先に書類を送るときや面接をするときは、具体的かつ明快な志望動機が望ましいです。また、企業が志望動機から何を見ているのかも考えて答えを用意する必要があります。

そこで今回は、製造業における志望動機の書き方・答え方を例文とともにご紹介します。さらに、製造業でNGとされる志望動機や企業が志望動機を通じて見るポイントについてもまとめているので、製造業への就職や転職を希望している人はぜひご一読ください。

【例文付き】製造業における志望動機の書き方・答え方

製造業における志望動機には、書き方・答え方ともにテンプレートは存在しません。しかし志望動機には、必ず盛り込むべき要素がいくつかあります。要素の配置によって企業に与える印象が異なるため、正しい順番で要素を組み込むことが大切です。

志望動機には、下記3つの要素を順に盛り込みましょう。

  • (1)志望理由・結論
  • (2)エピソード
  • (3)意気込み

上記3つの要素を盛り込んだ志望動機の例文は、次の通りです。

【志望動機の例文】

「正確さを求められる作業を黙々と繰り返す」業務が自分に向いていると思い、御社の自動車製造部門スタッフに応募しました。

私はこれまで、運送会社で配達ドライバーとして働いてきました。その中で「淡々と同じ作業を行うことができる」という自分の強みをいかせる仕事に就きたいと考え、製造業界への転職を決意しました。
前職では、荷物を迅速かつ正確に届けるために配達順や荷物の管理には人一倍気を配って仕事をしていました。その甲斐あって入社2年目には「年間MVP賞」を獲得しました。
また、子供の頃からプラモデルの組み立てや加工を趣味としていたため、集中力や手先の器用さには自信があります。

今まで培ってきた経験を自動車工場勤務に生かして、御社に貢献していきたいと考えております。

以下では、志望動機に盛り込むべき3つの項目について解説します。

志望理由・結論

志望動機の冒頭では「なぜこの会社で働きたいのか」という理由を明確に伝えましょう。

一言で製造業といっても、食品からファッション、精密機械まで会社によって取り扱う製品は多岐にわたります。業界や企業の選択肢が無数にある中で、志望先を選んだ理由を明確にすることで採用担当者を納得させることができます。

まずは、志望先企業のホームページや採用サイトなどにある「経営理念」「求める人物像」などをチェックし、自分ならではの経験を志望動機と結びつけましょう。

ただし、長文になると結論が分かりにくくなり、印象も薄くなるため簡潔に伝えることを心がけてください。

エピソード

志望理由・結論の次は「結論に至った具体的なエピソード」を伝えます。幼少期の経験や興味をもったきっかけなど、背景を伝えることで志望動機の説得力が高まります。

例えば、洋服の製造工場の会社なら、以下のように志望理由の裏付けとなる具体例があるとよいでしょう。

  • 幼い頃から編み物が好きだったので、手先の器用さを生かせる場所で働きたいと考えていた
  • 趣味の古着屋巡りを通じ、さまざまな布製品に触れられる職種に就きたいと思った
  • 母が洋服直しのパートをしていたので、昔から裁縫の仕事に興味があった

「製造業を選んだ理由」や「自分の強み」などの要素を組み合わせて、企業側にとって有益な人材であることをアピールしましょう。

意気込み

志望動機の締めでは、将来の目標やビジョンを伝えます。「前職の経験や知識をどのように生かしたいか」「どのように活躍していきたいか」などを具体的に伝えることが重要です。

「わざわざ言わなくても分かってくれているはず」と考えている人もいるかもしれませんが、言葉にしなければ相手には伝わりません。自身のモチベーションの高さや熱意を伝えることで、企業側は「応募者と一緒に働きたい」と思うようになります。

将来のビジョンを伝える際、製造業経験者であれば前職で習得した資格や技術を伝えると、人事担当者は応募者が入社後どのように働けるのかを具体的にイメージしやすくなります。

未経験者の場合は、仕事への意欲や関心があることをアピールしましょう。「製造業に対する熱意」「応募先企業でどのようなことをしたいのか」を具体的に伝えることが大切です。

製造業でNGな志望動機とは?

志望内容によっては、企業に悪い印象を与える場合があります。志望理由・結論やエピソード、意気込みを意識するあまり応募者の個性や熱意がかき消されると、応募先の企業に対する真剣さが伝わらず、印象が悪くなるおそれがあります。

以下のような志望動機は、採用担当者にあまり良い印象を与えないため注意しましょう。

例文をコピペしたような志望動機

応募書類は採用担当者が最初に目にする情報です。履歴書に書いた志望動機には応募者の性格や個性、特徴が表現されているため、必ず目を通します。

志望動機では、応募者の個性や考えを伝えることが重要です。そのため、インターネットの記事や本などにある志望動機の例文を丸ごとコピーしたり、テンプレートの一部をつなぎ合わせたりした文章は避けるべきです。

採用担当者は過去に膨大な量の履歴書を見ているため、コピーした文章はすぐにバレます。仮に書類選考が通ったとしても、面接の受け答えでうまく答えられず信頼を失う可能性が高いです。志望動機の例文はあくまで参考程度に留めておきましょう。

具体性のない志望動機

具体性の低い応募動機は書かないようにしましょう。具体性が低いと、どこの会社にも当てはまる可能性が高く「製造業でなくてもいいのでは?」「他社の応募にも使い回しているのではないか?」と受け取られることがあります。

例えば「世の中の役に立つサービスを提供しているので」「企業理念に共感したので」「貴社の商品に魅力を感じて」といった表現は、どの業界にも当てはまります。

「うちの会社で働く必要性を感じない」と思われないよう、志望動機には具体性をもたせましょう。

条件面を強調しすぎた志望動機

志望動機では、給料や待遇などの「条件が良いから応募した」という理由を強調するのは避けましょう。

「時給が高かったから」「残業が少ないから」「家から近かったので」など条件面について触れすぎると、仕事に対する意欲がないと捉えられてしまいます。また、他で良い条件の企業があればすぐに転職する人という印象を与える可能性もあります。

どうしても譲れない希望や条件がある場合は「前職では残業が多く体調を崩してたので残業時間は少ないほうがよい」など、具体的な理由を付け加えましょう。

企業が志望動機を通じて求職者を見る視点

製造業の採用担当者が「どのような視点で応募者を見ているのか」を理解しておきましょう。企業側の視点をもった上で志望動機を考えると、選考される確率が上がります。

採用側は、志望動機から以下の3点を知りたいと考えています。

◆やる気

優秀な人材でも、会社に対する意欲や情熱が感じられなければ採用にはつながりません。「なぜこの会社なのか」を明確にして、やる気があることをアピールしましょう。

◆適性

採用担当者は適性があるかどうかを見ています。仕事内容や社風が合わないと、入社してもすぐに辞める可能性が高いためです。例えば、電子機器の組み立てを行っている会社であれば「手先が器用」「同じ作業を黙々と取り組める」など、自身が志望企業と適性があることを伝えましょう。

◆将来性

製造業の経験がある人なら即戦力になるか、未経験なら伸びしろがあるかを判断します。「過去にどのようなスキルを培ってきたのか」「自分の強みが応募先企業にどう役立つのか」を伝えましょう。

まとめ

製造業の志望動機には「志望理由・結論」「エピソード」「意気込み」の3つの要素を順番に盛り込みましょう。いずれも具体的かつ明確にすることで、採用担当者に良い印象を与えることができます。

ただし、3つの要素を意識するあまり応募者の個性や熱意が薄れたり、長文になったりすると、担当者に想いがうまく伝わらず採用を逃す可能性があります。また、ありきたりな動機や例文をコピペしたような動機もNGです。

企業側は、応募者の志望動機からやる気・適正・将来性を見ています。企業側の視点をもって志望動機を考えましょう。

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