ピッキング作業とは?メリット・デメリットや向いている人の特徴も

ピッキング作業とは?メリット・デメリットや向いている人の特徴も

ピッキング作業とは、倉庫から指定の商品を集めることです。単純作業の繰り返しがほとんどのため、人によっては「人間関係が気楽そう」「単純で飽きそう」と思う場合もあるでしょう。しかし、ピッキング作業は単純作業の繰り返しである一方、集中力と丁寧な作業が求められる仕事です。

当記事ではピッキング作業の仕事内容をはじめ、メリット・デメリットを分かりやすく解説します。ピッキング作業に向いている人の傾向も紹介しているので、仕事の選択肢を広げたいという人はぜひご覧ください。

ピッキング作業とは?

ピッキング作業とは、倉庫内に保管されている数多くの商品から指定されたものを見つけだし、ピックアップしていく業務のことです。集めた商品は注文したお客様に発送されるため、ミスは許されません。ピッキングは単純な作業である一方、非常に重要な業務でもあります。

ピッキングの主な方法は、「シングルピッキング」「トータルピッキング」の2種類です。一般的には倉庫の状況によっていずれかの方法で実施され、併用するケースもあります。

シングルピッキング(摘み取り方式)

シングルピッキングとは、1件の注文ごとに商品を集める方式のことです。作業員は伝票や出荷指示書などを見ながら倉庫を回り、書かれている商品を1つ1つピックアップしてまとめます。ピックアップが終わった時点で商品がすべてそろっている状態で、そのままスムーズに梱包の担当者へ流せます。

扱う商品の数が非常に多く、注文ごとに内容に大きなばらつきがあるケースでよく採用されている方式です。たとえば、一般消費者を対象に商品を販売するECサイトや通販会社などが該当します。

ピッキング方法の中でも基本的な方式で、1つ1つピックアップしていく様から「摘み取り方式」とも言われています。

トータルピッキング(種まき方式)

トータルピッキングとは、複数の注文分の商品をまとめて集め、仕分けスペースで1つ1つの注文に合わせて仕分ける方式です。たとえば「A:ペン3本と消しゴム2個」「B:ペン1本と消しゴム1個」の2つの注文があったとします。この場合、いったんAとBの注文を合わせて「ペン4本と消しゴム3個」を集めてから、それぞれの注文内容に沿って仕分けなおします。

取り扱う商品の数が少なく、出荷件数が多い場合によく見られるピッキング方式です。集めた商品を注文ごとに配分していく様から、「種まき方式」とも呼ばれています。集めた商品を注文ごとに配分する方法は、ベルトコンベアを使って行ったり手作業で行ったりと工場ごとにさまざまです。

トータルピッキングは作業員の移動距離や時間が減らせ、業務を効率化できます。ただし、仕分け用のスペースが必要で、ピックアップ後には別で仕分け作業を行わなければなりません。

ピッキング作業のメリット・デメリット

ピッキングの基本的な仕事内容は、伝票に記載された品物を集めることです。単調な作業の繰り返しが多いため、人によっては「向いている」「向いていない」と感じる場合もあるでしょう。自分に合った仕事を見つけるためには、メリットやデメリットを比較して判断することが大切です。

ここでは、ピッキング作業の具体的なメリット・デメリットについて見ていきましょう。

【メリット】ピッキング作業は働きやすい?

ピッキング作業には、以下のようなメリットがあります。

未経験者でも働きやすい
ピッキング作業は指示書に従って必要な品物を集めるシンプルな作業で、特別なスキルや知識、資格はいりません。そのため、未経験者でも挑戦しやすく安心して働ける傾向があります。
募集が多く探しやすい
インターネット通販の利用者が増えたことなどから、ピッキング作業員を募集している企業はたくさんあります。勤務時間や場所、時給など、希望条件に合った求人が見つかりやすいのもメリットの1つです。「短期間だけ働きたい」「高時給の夜勤帯がよい」などの希望も叶えられるでしょう。
人間関係に気を使わなくてよい
ピッキング作業は、基本的に1人で行います。誰かとペアを組んで作業をしたり、接客したりすることはありません。職場の人への挨拶や上長への報告など最低限のコミュニケーションは必要となりますが、人間関係にはあまり気を使わずに働けます。
服装の自由度が高い
服装の自由度が高いこともメリットの1つです。スーツを着る必要はなく「動きやすい格好であれば基本的に何でも構わない」という職場が多いでしょう。

【デメリット】ピッキング作業は人によってはキツイ?

ピッキング作業のデメリットは、主に以下の2点です。

単純作業で飽きやすい
ピッキング作業は出荷指示書に書かれた商品をピックアップして集める単純な作業のため、中には飽きる人もいるでしょう。「○分以内にすべてピックアップしよう」と目標タイムを決めて取り組むなど、自分なりに楽しむ工夫ができる人であれば楽しく働けます。単純作業が好きな人も問題ありません。
繁忙期は忙しく大変
扱っている商品によっては、クリスマスシーズンや年末など特定の時期に忙しくなることがあります。繁忙期に入ると殺到する注文を納期までにさばくため、時間に追われながらの作業になることも少なくありません。とはいえ、繁忙期はピッキングに限らずどのような仕事でも忙しくなるものです。繁忙期は人手を増やし、個々の負担が極端に増えないよう配慮している職場もあります。

どんな人がピッキング作業に向いている?

ピッキング作業に限らず、どのような仕事でも向いている人と向いていない人がいます。適性のない仕事であれば、働くことが苦痛になりやすく、長続きしにくいでしょう。そのため、求人に応募する前に自分に向いている仕事かどうかを見極めることが大切です。適性のある仕事であれば、楽しく続けられるでしょう。

ここでは、ピッキング作業に向いている人の特徴を3つ挙げて紹介します。

単純作業でも集中して取り組める人

単純作業が苦にならず、集中して取り組める人であればピッキング作業に向いています。ピッキング作業は「指示書に従って商品をピックアップするだけ」とはいえ、お客様に送付するため類似商品の取り違えや数量の間違いは許されません。簡単に見えて厳密な正確性が求められるため、集中力が必要です。

同じことを繰り返すと飽きてしまう人は、作業中に集中力が落ちてミスをする可能性があります。単純作業を続けても集中力が継続する人、楽しんで取り組める人であれば、ピッキング作業に向いているといえます。

丁寧な作業ができる人

作業が丁寧でチェックを怠らない性格の人も、ピッキング作業に向いています。倉庫に保管されている商品の中には、汚れていたりパッケージの角などが潰れていたりすることがあるものです。丁寧に作業していると問題がある商品に気づきやすく、うっかりピックアップしてお客様に送ってしまうことがありません。

とはいえ、どれだけ注意していても、注文と異なる商品を集めたり個数を間違えたりすることはあるでしょう。ピックアップした後も丁寧にチェックする人であれば、ミスをしてもすぐに気づいてリカバリできます。結果として質の高い仕事ができるでしょう。

対人業務が得意ではない人

「対人業務はしたくない」「人と接することが苦手」といった人も、ピッキング作業が向いています。理由として、ピッキング作業は基本的に1人で黙々と取り組む業務であることが挙げられます。挨拶や作業内容の確認など最低限の会話はありますが、誰かと連携してコミュニケーションを取りながら進めたり、お客様の対応をしたりすることは基本的にありません。

「チームで協力し合いながら作業したい」といった人には向かない仕事といえますが、「あまり人と関わらずに働きたい」という人にはぴったりの仕事でしょう。周囲の人とのコミュニケーションに気を使わず、業務に専念することが可能です。

まとめ

ピッキング作業は主に2種類あり、「シングルピッキング」は1件の注文ごとに商品を集め、「トータルピッキング」は複数の商品をまとめて集め、1つ1つの注文に合わせて仕分ける方式のことです。

ピッキング作業は特別なスキルや資格がなくても働けます。基本的には1人で作業するため、人と接することが不得意な人や集中して取り組める人が向いているでしょう。単純作業のため人によっては飽きやすく、繁忙期は忙しいという点がデメリットといえます。ピッキングの仕事に興味がある人は、メリットやデメリットを比較した上で自分に向いているか判断しましょう。

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