合格率の高い国家資格6選|国家資格を取得するメリットも紹介

合格率の高い国家資格6選|国家資格を取得するメリットも紹介

国家資格と一口に言っても、さまざまなものがあります。司法試験・医師・公認会計士のような非常に難易度の高い資格もあれば、1か月程度の勉強で取得できる資格もあります。

この記事では、国家資格の意味や国家資格を取得するメリットについて紹介するので、ぜひ参考にしてください。また、比較的合格率が高く取得しやすい資格についても取り上げます。何か国家資格を取得したいと考えている方は、ぜひこの記事で紹介する資格についてご確認ください。

国家資格とは?

国家資格とは、国の法律にもとづき、各種分野の知識・技術が一定水準以上であることを証明する資格です。国家資格は国によって認定・保証がされているため、一般的に該当分野における信頼性が高い資格と見なされています。

国家資格は、大まかに下記の4種類に分類できます。

業務独占資格 有資格者のみに許可された独占業務を行えるようになる資格
名称独占資格 対象資格の名称使用が、有資格者のみに認められている資格
設置義務資格 特定の事業を営む場合に、法律によって設置義務がある資格
技能検定 業務に関する知識・技能などを評価する資格

出典:文部科学省「国家資格の概要について」

国家資格と言うと、司法試験のように試験難易度が高く、取得が難しいというイメージを持つ方は多いでしょう。

しかし、資格の種類によっては資格試験の合格率が高く、働きながらでも取得できる資格があります。

国家資格を取得するメリット

国家資格を取得すると、下記のようなメリットが得られます。

  • 社会的な信用度が高くなる
  • 仕事の選択肢を広げられる
  • 給与アップが期待できる

国家資格は国によって認定・保証される資格であり、取得すれば社会的な信用度が高くなります。就職や転職をする際に希望業種に関連する国家資格があれば、採用の可能性を高められるでしょう。

業種によっては、国家資格の有資格者でなければ携わることができない業務が存在します。該当する国家資格の取得により、仕事の選択肢を広げることが可能です。

また、業務に有用な国家資格には資格手当を支給する企業が多いため、有資格者になると給与アップも期待できます。

合格率が高い・おすすめの国家資格6選

就職・転職を有利に進めたい方は、採用時に評価がされやすい国家資格の取得を目指すとよいでしょう。

以下では、取得しやすいおすすめの国家資格を6つ挙げて、各資格の特徴・試験内容と合格率を解説します。なお、各資格で紹介する合格率は、例年の平均的な数値です。年度によっては、紹介する合格率の範囲に入らない場合もあります。

キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントとは、キャリアコンサルタント試験に合格後、資格を取得した方のみが名乗ることができる名称独占資格です。

受験資格 下記のいずれかの要件を満たす方

  • 厚生労働大臣が認定する講習課程を修了している
  • 「労働者の職業の選択」「職業生活設計」「職業能力開発および向上」のいずれかにかかわる相談で、3年以上の実務経験がある
  • 技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験か、実技試験に合格している
試験形式

【学科】
筆記試験:四肢択一のマークシート方式(100分)

【実技】
論述試験:記述式(50分)
面接試験:ロールプレイと口頭試問(20分)

合格率 50~60%

キャリアコンサルタント資格を取得すると、求職中の方に就職・転職に関するアドバイスをしたり、企業の従業員に対してキャリア形成支援を行ったりすることができます。

近年は転職を行う方が増えており、キャリアコンサルタントはニーズが高い職業です。

出典:国家資格 キャリアコンサルタント試験 公式ウェブサイト

ウェブデザイン技能検定(3級)

ウェブデザイン技能検定(3級)とは、ウェブデザイナーに求められるデザイン知識・技能の評価を目的として実施される技能検定です。

ウェブデザイン技能検定には3級~1級の3等級に分かれていて、1級の受験には実務経験が必要になるものの、3級の受験では実務経験が求められません。

受験資格 ウェブの作成や運営に関する業務に従事している、もしくは従事しようとしている方
試験形式

【学科】
筆記試験:多肢選択式・真偽式によるマークシート方式(60分)

【実技】
実技試験:課題選択方式(45分)

合格率 60~70%

試験合格後は、ウェブデザイン技能士3級の合格証書を取得できます。ウェブサイトの作成や運営に携わる仕事に就きたい方は、合格率が高いウェブデザイン技能検定(3級)の取得を目指してみましょう。

出典:ウェブデザイン技能検定

ファイナンシャルプランナー(3級)

ファイナンシャルプランナー(3級)とは、資産運用・年金・保険といったお金にかかわる知識を学べる資格です。

ファイナンシャルプランナーは3級~1級の3等級があり、3級は特別な資格や経験がない方でも受験できます。

受験資格 ファイナンシャルプランナー業務に従事している、もしくは従事しようとしている方
試験形式

【学科】
多肢選択式(90分)

【実技】
多肢選択式(60分)

合格率 学科合格率:70~80%
実技合格率:80~90%
(ともに日本FP協会の場合)

なお、ファイナンシャルプランナー(3級)の実施団体は、「日本FP協会」と「一般社団法人 金融財政事情研究会」の2つがあります。合格率は日本FP協会のほうが高いものの、実施団体によって試験問題や合格基準が異なるわけではありません。

資格取得後は、合格した等級の「ファイナンシャル・プランニング技能士」を名乗ることができます。

出典:日本FP協会「FP技能検定」

ITパスポート

ITパスポートとは、IT関連の基礎知識を持っていることが証明できる資格です。ITを活用する社会人や、社会人になる学生が備えておくべきIT系の知識を、試験を通して学べます。

受験資格 特にありません
試験形式 四肢択一のCBT方式(120分)
合格率 45~55%

ITパスポート試験の問題は、「ストラテジ系(経営全般)」「マネジメント系(IT管理)」「テクノロジ系(IT技術)」の3分野から幅広く出題されます。

国家試験の中では合格しやすい資格であるものの、試験の難易度自体は易しくはないため、しっかりと試験対策勉強を行うことが大切です。

企業・省庁などでは人材にITリテラシーを求めるケースが多く、ITパスポートの資格取得者は採用で有利になる可能性があります。

出典:情報処理推進機構「ITパスポート試験」

調理師

調理師とは、調理師試験の合格者で、かつ各都道府県の調理師登録者のみが名乗ることができる名称独占資格です。調理師は調理・栄養・衛生などについての専門知識を持つ職業であり、資格を取得すると飲食店勤務や経営をするときに役立ちます。

受験資格 下記の(1)(2)の要件をともに満たす方

  • (1)中学校卒業以上など、指定の学歴を満たしている
  • (2)飲食店営業、魚介類販売業、そうざい製造業、給食施設などにおいて、2年以上の調理業務に従事した経験がある
試験形式 四肢択一のマークシート方式(120分)
合格率 60~70%

なお、調理師の専門学校に通う場合は調理師試験が免除となり、卒業と同時に調理師資格を取得できます。

調理師学校は卒業に2年以上かかることが多いため、調理師試験の受験とどちらが自分に向いているかを検討したほうがよいでしょう。

出典:調理技術技能センター「調理師試験について」

介護福祉士

介護福祉士とは、高齢者や障害者など日常生活を営むのに支障がある方に介護を提供したり、介護者への指導を行ったりする介護の専門資格です。介護福祉士は名称独占資格であり、資格保有者のみが介護福祉士を名乗ることができます。

受験資格 下記のいずれかの要件を満たす方

  • 高校卒業後、介護福祉士養成施設などを卒業している
  • 介護分野の実務経験3年以上と、実務者研修など指定の研修を受講している
  • 福祉系高校を卒業している など
試験形式 筆記試験(午前100分、午後120分)
合格率 70~80%

近年は介護現場が人手不足であり、介護福祉士の資格保有者は高いニーズのある人材です。介護業界でキャリアアップを目指す場合には介護福祉士は役立つ資格であるため、介護業界への就職・転職を考えている場合は、将来的な取得を検討しましょう。

出典:社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」

まとめ

国家資格の中でも、ウェブデザイン技能検定(3級)やファイナンシャルプランナー(3級)は、合格率が高く取得しやすい資格です。また、これらの資格には試験を受けるための要件も特に定められていないので、誰でも受験できます。

一方で、介護福祉士や調理師は合格率が高いものの受験資格が設けられています。実務経験や他の資格の保有が前提となっているので、必ずしも取得しやすい資格とは言い切れません。ただ、これらの資格は就職・転職で有利に働くことが多いので、就職・転職を考えている方には、おすすめです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA