毎月の収入だけでは将来の老後資金に不安を感じる人や、急な出費に備えたいと考える人は多いのではないでしょうか。不労所得は、本業以外の収入源を得る方法の1つです。不労所得を得る方法にはさまざまな種類があるため、それぞれの仕組みやメリット・デメリットを理解する必要があります。
当記事では、不労所得の定義や月10万円の不労所得を得るのに必要な資金の目安、月10万円の不労所得を目指せる方法を解説します。将来的に安心できる生活基盤を作るための第一歩として、ぜひ参考にしてみてください。
目次
不労所得とは?
不労所得とは、日々の労働や時間的拘束を伴わずに得られる収入のことを指します。一般的な給与のように「働いた対価」として支払われるものではなく、資産や仕組みを活用して収入を得る点が特徴です。代表的な例としては、株式投資の配当金、投資信託の分配金、不動産投資による家賃収入などが挙げられます。著作権や特許権といった知的財産権の使用料、印税収入、ブログや動画配信などによる広告収入も不労所得の一種です。
これらは一度仕組みを構築すれば、その後は比較的少ない労力で継続的に収益を得られる可能性があり、時間や場所に縛られない柔軟な収入源になり得ます。ただし、完全に「労働ゼロ」で得られるわけではなく、最初に仕組みを作るための資金や知識、場合によっては運用や管理の手間も必要です。そのため、不労所得は「全く働かずに収入を得る」ものではなく、「本業の負担にならない程度の労力で収入が得られる仕組み」ととらえるとよいでしょう。
月10万円の不労所得に必要な資金は?
月10万円の不労所得を得るには、年間120万円のリターンが必要です。年間120万円のリターンを得るために資産運用した場合、利回り3%なら約4,000万円、4%なら約3,000万円、5%であれば約2,400万円の元手が必要と言われています。
必要となる元手は「期待する年間リターン÷利回り」という計算方法で算出でき、利回りが高いほど必要資金は少なくなります。ただし、利回りが高い投資はリスクも大きくなるため、目標とする収入額や自身のリスク許容度に応じて、資金計画をシミュレーションすることが重要です。
不労所得で月10万円を稼ぐおすすめの方法6選
不労所得で月10万円を目指すには、自分に合う方法を選ぶことが大切です。ここでは、FX投資やアフィリエイト収入など、工場勤務の方や投資初心者の方でも始めやすい代表的な方法を解説します。
投資信託
投資信託とは、多くの投資家から集めた資金を1つにまとめ、運用の専門家が株式や債券などに分散投資する金融商品です。投資家は自ら投資商品を選ばずにプロに運用を任せられるため、少額から始めやすく、幅広い資産や地域に分散投資できるメリットがあります。また、信託財産は運用会社とは分別管理されるため、万が一運用会社が破綻しても法的に保護される仕組みが整っています。
一方で、投資信託は銀行預金のように元本が保証されていないため、市場環境や為替の変動により損失を被るリスクも存在します。そのため、短期的な利益を狙うよりも、中長期で経済や企業の成長に期待して保有するのが基本的なスタンスです。
株式投資
株式投資とは、企業が発行する株式を購入し、その企業に資金を提供することで株主となり、利益の一部や経営への参加権を得る仕組みです。株式投資で得られる利益には、株価の値上がりによる売買差益(キャピタルゲイン)、配当金(インカムゲイン)、企業による株主優待などがあります。これらは副収入として家計の助けになります。また、株主は議決権を持ち、株主総会を通じて企業経営に参加できる点も特徴です。
一方で、株価は業績や景気、需給バランスに左右されやすく、元本保証はありません。そのため、損失を被るリスクや、情報収集・値動きへの心理的ストレスが伴うのがデメリットです。少額の投資資金から始められる制度もあるため、リスクを理解した上で長期的な視点で取り組むようにしましょう。
不動産投資
不動産投資とは、マンションやアパート、オフィスビルなどを購入し、賃貸経営や売却を通じて利益を得る投資方法です。主な収益源は、毎月の家賃収入である「インカムゲイン」と、物件を売却した際の利益である「キャピタルゲイン」の2種類があります。ローンを活用しながら運用するのが一般的で、入居者が安定すれば長期的に収益を見込める点が魅力です。また、相続対策や節税、生命保険の代替といった効果も期待できます。
一方で、空室リスクや家賃下落リスク、修繕費や固定資産税などの維持管理費用の負担がデメリットです。さらに、災害による損害や物件選びの失敗で損失を被る恐れもあります。不動産投資は安定性が期待できる一方で、初期費用が大きくリスク管理も欠かせないため、長期的な視点と計画的な運用が求められます。
広告収入
広告収入とは、自分が発信するブログ記事や動画、SNS投稿などに広告を掲載し、閲覧やクリック、購入などを通じて収益を得る仕組みです。YouTubeやInstagram、X(旧Twitter)、TikTokといったさまざまな媒体で取り組めるほか、成果報酬型やクリック型、インプレッション型など広告の種類もさまざまです。最大のメリットは初期投資が少なく始めやすく、一度軌道に乗れば過去のコンテンツからも継続的に収入を得られる点です。時間や場所に縛られず運用できるため、副業としても人気があります。
一方で、収益化までには一定の時間がかかり、フォロワーを獲得する集客力も必要です。また、各プラットフォームの仕様変更によって収益が変動するリスクもあるため、地道な継続と戦略的な発信が成功のポイントと言えるでしょう。
FX
FX(外国為替証拠金取引)とは、円やドル、ユーロなどの通貨を売買し、その差額で利益を狙う投資方法です。為替レートの変動によって「安く買って高く売る」あるいは「高く売って安く買う」ことで利益を得ます。FXの魅力は、少額の資金でも最大25倍の取引が可能となるレバレッジや、平日であればほぼ24時間取引できる取引時間の柔軟さにあります。利益の種類は、売買差益である「為替差益」と、通貨間の金利差による「スワップポイント」の2つです。
ただし、レバレッジは損失も拡大させるため、相場急変時には証拠金を上回る損失(元本超過)が発生するリスクもあります。また、金利変動リスクにも注意が必要です。初心者は低レバレッジで取引を始め、損失を限定するストップロス注文を徹底することが、安全に続けるためのポイントです。
クラウドファンディング
クラウドファンディングとは、インターネットを通じて不特定多数の人から資金を集め、プロジェクトや事業を実現する仕組みです。形態は購入型・寄付型・金融型に大別され、近年は不動産投資クラウドファンディングが注目を集めています。不動産投資クラウドファンディングは運営会社が複数の投資家から少額資金を募り、不動産に投資して得られた収益を分配する仕組みです。メリットは、少額から参加できること、複数案件への分散投資、運用を専門家に任せられることなどが挙げられます。
一方で、NISAやiDeCoなどの税制優遇が使えず、元本割れや貸し倒れのリスクも存在します。また、人気案件は応募が殺到して投資できないケースがある点や、REIT(不動産投資信託)と比べ流動性が低い点もデメリットです。そのため、自分の投資目的やリスク許容度を踏まえてクラウドファンディングを活用するとよいでしょう。
まとめ
不労所得には、資産を活用して収入を得る方法や、仕組みを構築して自動的に収益が発生する方法などがあります。不労所得で月10万円を得るためには、リスクを理解した上で自分に合う方法を選び、長期的に継続することが必要となります。
重要なのは、生活資金に影響しない範囲の投資額で始め、リスク分散や情報収集を欠かさないことです。まずは興味を持った分野を小さく試し、仕組みに慣れるところからスタートしてみましょう。そうすることで、将来的に安定した副収入源を確保し、経済的な安心につなげられます。










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