「副業やバイトを行いたい」「暇な時間を活用してお金を稼ぎたい」という方は多いでしょう。そこでおすすめするのは、スキマバイトの活用です。
スキマバイトは、好きな時間や空いた時間で効率よく働けるため、利用する人も増えています。一方で、安全に利用するポイントを押さえておかなければ、トラブルに巻き込まれてしまう可能性もあります。
当記事では、スキマバイトの概要をはじめ、活用するメリットやデメリット、安全に働くためのポイントを解説します。
目次
スキマバイトとは?
スキマバイトとは、企業と直接雇用契約を結び、1日または数時間単位で働ける単発バイトのことです。アプリなどのバイト求人情報サイトを通じて募集されており、都合のよい日や時間帯を選んで働けます。
働きたい時間帯や日程を自由に選びやすく、ほかの仕事や学業、家庭の都合との両立がしやすい働き方として注目を集めています。近年は特に、1~3時間程度の超短時間勤務が可能な案件も増えており、「イベント設営スタッフ」「デリバリースタッフ」「データ入力」など、単発・短時間で完結する仕事を探せるのが特徴です。
派遣との違い
スキマバイトと派遣の違いは「雇用契約の形態」と「勤務期間」です。
派遣社員は、派遣会社と雇用契約を結んだ上で第三者の就業先企業へ派遣される間接雇用の形態です。一方、スキマバイトは就業先と直接雇用契約を結ぶ直接雇用形態を取るのが一般的です。
また、派遣社員は数か月から数年単位の長期的な就業を前提とすることが多いのに対し、スキマバイトは最短で数時間から1日単位で働く前提で雇用されます。したがって、派遣社員より柔軟にスケジュールに合った働き方が可能です。
例えば、派遣社員は「コールセンターで顧客対応を半年間担当する」といった働き方が多くあります。対して、スキマバイトは「イベント会場で4時間だけ受付スタッフをする」といった短期間の業務が中心です。
短期バイトとの違い
短期バイトとスキマバイトは似た働き方ではあるものの、勤務期間や応募手続きが異なります。
短期バイトは数週間から数か月の契約が一般的で、採用時には履歴書の提出や面接を求められます。あらかじめ決められたシフトに従って働くケースが多く、通常は繁忙期や、期間限定のイベントなどの追加人員として募集されるため、比較的まとまった期間働く前提の働き方です。
一方、スキマバイトは最短数時間から勤務可能で、アプリやオンラインプラットフォームで応募すればよく、履歴書の提出や面接も不要なケースが多くあります。思い立ったときにすぐ応募でき、翌日や当日に働き始められるため、急に予定が空いた日にスキマバイトを入れる、といった形でよりスケジュールに自由が利く点で異なります。
スキマバイトのメリット
スキマバイトは、柔軟な働き方が可能です。働く時間や頻度を自由に選べるため、ライフスタイルに合わせやすく、応募者やバイト先がすぐに見つかることも特徴です。応募や勤務開始までの手続きが簡単で、気軽に始められます。
自分の都合に合わせて働ける
スキマバイトの大きな魅力は、シフトの自由度が高く、自分の都合に合わせて働けることです。一般的なアルバイトは、シフトが事前に決まっており、急な予定への対応が難しいケースも多くあります。
スキマバイトなら「来週は忙しいから休もう」といった柔軟にスケジュール調整が可能です。学生や主婦、副業をしている人にとって、生活スタイルに合わせて働ける点が魅力です。
また、長期の拘束がなく、好きなときに働けるため、ワークライフバランスを重視する人に最適な働き方と言えます。
短期間で収入を得られる
スキマバイトのほとんどは日払いまたは週払いに対応しており、働いたその日に報酬を受け取れることが特徴です。通常のアルバイトでは、給与の振り込みまでに数週間から1か月ほどかかることが一般的ですが、スキマバイトなら「今すぐお金が欲しい」と思ったときにすぐに収入を得ることができます。
急な出費が必要なときや、ちょっとしたお小遣い稼ぎにも便利で、短期間でまとまったお金を手に入れたい人に向いています。ただし、報酬の振込タイミングや手数料の有無はサービスによって異なるため、事前に労働条件通知書を確認しておきましょう。
手軽に始められる
スキマバイトは、資格やスキル・経験を必要としない求人が多く、誰でも気軽に始められる点が魅力です。アルバイトや派遣は、履歴書の提出や面接が必要になることが多いですが、スキマバイトならアプリを通じて簡単に応募でき、即日勤務も可能です。
そのため、「すぐに働きたい」「手続きなしで仕事をはじめたい」という人に適しています。また、スキマバイトは気になった仕事の体験としても活用できます。さまざまな業界の仕事を経験して、自分に合った職種を探したい方にとっては、気軽に職場を体験できる点が魅力です。
ただし、一部の求人では事前の書類提出や面接が求められることもあるため、応募前に条件を確認しておくとスムーズに働き始められるでしょう。
スキマバイトのデメリット
スキマバイトは多くのメリットがあり、利用するワーカーも増えていますが、注意すべき点も存在します。ここでは、スキマバイトを選ぶ際に知っておきたいデメリットについて解説します。
収入が安定しない
スキマバイトは短期間の仕事が中心であり、一定の収入を確保するのは難しいでしょう。日ごとや時間ごとに働く仕事が多いため、常に仕事を確保できるとは限らず、収入が不安定になりやすい傾向があります。
収入を安定させるには、スキマバイトのみで生計を立てるのではなく、副業として固定収入のある仕事と併用するのがおすすめです。
生活費をスキマバイトだけに頼りすぎると、まとまったお金が手元に残らないこともあるため、注意が必要です。
スキルや経験が身につきにくい
スキマバイトは短期間の業務が多いため、経験者向けの求人は少ない傾向があり、長期的に生かせるスキルや経験を積むのは困難です。業務内容も単純作業が中心になりやすいため、専門的な技術を習得する機会は少ないでしょう。
したがって、キャリアアップやスキル向上を目的とする人には物足りなく感じるかもしれません。
スキルを身につけたい場合は、自分の強みを生かせる仕事を選ぶか、副業として仕事をするのがおすすめです。
希望の仕事が見つからない場合がある
スキマバイトは求人数や募集数に限りがあるため、自分の希望に合う仕事が常に見つかるとは限りません。特定の職種や条件にこだわる場合、希望する仕事がなかなか見つからないことがあります。
また、人気の高い求人はすぐに埋まってしまい、応募のタイミングによっては採用されない可能性もあります。地域によっては求人の数自体が少なく、選択肢が限られることもあるでしょう。
スキマバイトで希望の仕事を探す場合は、複数の求人サイトを活用したり、アプリの検索機能をうまく活用したりするなど、工夫が必要です。また、働きたい業種にこだわりすぎず、条件に優先順位をつけて仕事を探すことが大切です。
スキマバイトは危険性が高い?安全に働くためのポイント
スキマバイトは気軽に稼げる一方で、気軽に働け、面接も不要という点から、反社会的勢力がいわゆる「闇バイト」を募集するために利用するケースがあります。通常、闇バイトには以下のような特徴があるとされます。
- 「1日〇〇万円」「時給〇万円」と不自然に高額な報酬
- 即日仕事ができる人間を募集
- 応募のための連絡方法として匿名性の高いチャットアプリに誘導される
- 募集情報に名称、所在地、電話番号等の記載がない
- 違法性がないことを強調
- 仕事内容があいまい
- 「~するだけ」「ホワイト案件」と簡単・安全な仕事を強調
出典:東京都特殊詐欺加害防止特設サイト「闇バイトの現状2024」
大手アプリ会社は闇バイトの排除のため求人情報を審査しています。しかし、闇バイトをあっせんする側の手口も巧妙化しており、排除しきれない闇バイト求人が掲載される可能性はゼロではありません。安全に利用するためには、これらの特徴がある求人を避けるなど、利用する側も対策を取る必要があります。
また、スキマバイトで稼いだお金や副業で得た収入の合計金額が20万円を超えると、確定申告が必要になります。期日までに申請を行わなかった場合はペナルティを課され、重い税がかかるケースもあるため、確定申告は必須です。
「確定申告が必要か」「手続き方法が分からない」などの場合は、国税庁のHPを参照ください。
まとめ
スキマバイトは企業と直接雇用契約を結び、1日や数時間単位で働ける点が特徴の新しい働き方です。短期バイトや派遣と異なり、柔軟なシフトを組みやすく、日払い・週払いにも対応している場合が多いため、急な出費や空き時間を有効活用したい人に向いています。
一方で、収入の安定性やスキルアップという面では課題があり、常に希望する仕事が見つかるとは限りません。また、人気の高い求人はすぐ埋まるため、タイミングによっては応募が難しいケースもあります。
メリットとデメリットを理解した上で、自分のライフスタイルや目的に合わせて賢く活用しましょう。
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